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政男兵記―私の前世は日本兵―

日本兵だった前世の記憶を掘り起こし、かつての人生を思い出していくブログ。

市民虐殺はあってもおかしくはなかった?

 かなり前、アパホテルで日中の歴史問題に関わるとある書籍が置かれたというニュースがありましたね。
 ついこの前YouTubeで、そのニュースに関連するデモ抗議の動画を見ました。
 
 動画には、ホテルに抗議する中国人たちのデモに対し、右翼?集団が暴言を浴びせている映像が映っていました。
 右翼集団の演説者らしき人が「そんな事件はなかった、なんていうのはあたりめーだろうが!」と罵声を浴びせているのを聞いた途端、ふと政男モードになりこう思いました。
 
 ――戦場に行ったことのない奴らが適当なことをぬかすな。俺はその事件に対して詳細もあったかどうかも全く覚えちゃいないが、あの狂気の沙汰としか言い様のない戦争で何が起きても別におかしくはなかった。たとえ市民虐殺でも。
 
 その言葉と共に、冷めたような、怒っているような、呆れたような、それでいて「これだけは言わせてくれ!」と訴えるような感情が伝わってきました。
 
 兵隊さんの生の声は妙に現実味があって、怖かったです。
 政男さんのその言葉は俄然《反日》と受け取られそうですが、それでもどこか真実味があるような……そんな気がしました。
 そう思えたのは、私が右翼でも左翼でもなく、別に国辱的な事件や反日デモがあってもどうでもいいと思う人間だから、というのも一理あるかもしれませんが。
 
 私は政男さんの訴えに耳を傾けてみることにしました。

 ――戦争は人を鬼にする。覚えていないけど、確か俺もあの戦争で鬼になっちまったような気がする。
 ――市民虐殺はなかった、と右翼どもはそういうが、事件の有無はわからずとも、虐殺の発生は充分あり得ることだ。
 ――戦場で、兵士はとにかく極度の恐怖心に駆られ、神経も尖り、疑心暗鬼になる。いつどこから危険が迫ってくるかわからないし、ほんの些細なミスや判断の誤りが命取りになるからだ。
 ――危険なるもの、それは敵兵だけとは限らない。市民も同じだ。市民の悲鳴で敵兵にこちらの位置がバレるかもしれないし、市民が武装しているかもしれないし、爆弾抱えて特攻してくるかもしれないし、とにかく市民も未知なる恐怖の対象として兵士の目に映る。
 ――殺らなければ殺られる。その精神を叩き込まれた兵士は、危険な者と判断すれば自分を守るために殺りたくなる。たとえ市民でも。良心を殺しきれずに放っておくやつも中にはいるが。
 ――最悪なのは、強力な疑心暗鬼、警戒心、恐怖心が集団で起きた場合。この時、集団内に《ノリ=その場の空気》が発生する。ノリの崩壊は集団を乱すので、絶対犯してはならないという圧力が働く。
 ――市民を殺すなんてできない! という反発は皆のノリを壊すことになり、集団圧力がそれを許さない。そしてノリを壊せばこちらが制裁される可能性があるので、回避のため良心は抑圧されてしまう。
 さらに集団圧力は《赤信号、皆で渡れば怖くない現象》を引き起こし、益々倫理観を鈍らせ、兵士たちは恐ろしい鬼になる。
 ――集団圧力により《殺すべし》のノリに染まりきった部隊の上官が「市民を一掃しろ」と命令すれば、兵士は市民虐殺が起こすだろう。
 ――もし市民を殺害することを軍法で禁止していても、部隊の命優先の戦場でそれがちゃんと守られていたかといえば、限りなく黒に近いグレーだと俺は思うよ。
 ――……なんて、学者でもない素人の憶測だけど、市民虐殺に繋がる集団圧力はどこの軍隊でも起きていただろう。お隣も、西欧も、米も、俺ら日本軍も同じだろうよ。
 ――虐殺は、単にその地区を制圧するのに市民が邪魔になるから、という意味ですることもあるだろうけど。
 
 またまたおっかないお話をしますなぁ、政男さんは(笑)
 そういえば、私も大学時代に社会心理学を受講して、集団圧力とかミルグラムの実験とか、政男さんの言う虐殺に関わる心理現象を勉強したことがありました。もう二年前のことなので内容は全然覚えてませんが。
 
 日本軍は律儀だからそんな野蛮なことしねぇよ! という意見が大半かと思います。しかし、日本軍いえど所詮は人を殺す組織。絶対鬼にはならないとは言い切れないかもしれませんね。
 
 そして政男さんも……鬼にはならなかったとは言い切れません。
 かなり前から私は、南京、満州という文字やそれに関わる話題を見聞きすると、突然嫌な汗が噴き出す謎の現象に襲われますし。
 最近、夜中に「日中戦争で俺は支那人をたくさん殺した」という言葉が脳内に溢れて、同時にわけのわからない狂気に駆られて、五時間以上も不眠&恐慌状態になりましたし。
 中国軍兵士のものと思われる生首が草むらにいくつか並べられている、恐ろしいビジョンも見てしまいましたし。
 さらに、彼はよく「支那で俺は一体何をしたんだ?」と恐怖しながら自問自答することがあるのです。そして時々、「やばいことしたなら謝らなきゃ」と呟くこともあります。
 
 政男さん……まさか、あなたは中国で余程恐ろしいことをしたのですか?
 
 実は彼の戦場に関わる言葉や感情を知る度、薄々嫌な予感がしていたのです。
 政男さんは、もしかすると支那人たちにかなり残忍なことをした兵隊なのかもしれないって。
 もしかすると、あの事件に関与した兵隊のかもしれないって。
 それがもし本当だったなら……今の私がしたことではなくても、「一生罪を背負わなきゃいけないな」となぜか思ってしまいます。これは、政男さんの意思なのでしょうか?
 
 私は右翼ではありませんが、政男さんが残忍なことをした兵隊ではなかったと思いたいです。
 そうじゃないと、なんだか心がとても重くなってしまいますので。



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